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マイコプラズマ肺炎について
〜定義と特徴〜
・Mycoplasma pneumoniae の感染によって発症する肺炎
・好発年齢は、6~12歳の小児(小児では発生頻度の高い感染症の一つ)
・潜伏期:2~3週間
・飛沫感染が主(患者と濃厚に接する家族内、職場内などの小集団で感染拡大しやすい)
・異型肺炎像を呈することが多い
・多くは不顕性感染であり、自然に治癒することも少なくない。
・咳嗽を呈するものが一般的
・発症形式は一般的には緩徐で頭痛、倦怠感、微熱などの前駆症状から、乾性咳嗽を呈する
・湿性咳嗽に変化するようであれば、肺炎球菌などのほかの細菌感染症の合併も考慮する
・基本的には軽症であることが多いが、稀に多彩な肺外病変を合併することがあり、注意

【神経症状(脳炎、髄膜炎、末梢神経障害、脳脊髄炎、ギランバレー症候群など)、皮膚粘膜病変(蕁麻疹、紅斑、アレルギー性紫斑病、Stevens-Johnson症候群など)。】
~ 異型肺炎 (Atypical pneumonia)とは~
肺炎の一般的な治療薬(ペニシリン)が無効/グラム染色や一般的な培養で原因病原体が確認できないことが多い/非肺葉性、斑状または間質性の胸部レントゲン写真像
〜細菌性肺炎とマイコプラズマ肺炎の鑑別〜

以下が当てはまるとマイコプラズマ肺炎の確率が上がる
1) 年齢60 歳未満2) 基礎疾患がない3) 頑固な咳嗽がある4) 胸部聴診上所見が乏しい

5) 迅速診断法で原因菌が証明されない6) 白血球数が 10,000/μl 未満である
〜マイコプラズマ肺炎の治療〜

・β-ラクタム剤は無効、マクロライド系抗菌薬が第一選択薬
・テトラサイクリン系抗菌薬→7歳以下原則禁忌(骨・歯牙の発育阻害、歯牙着色の可能性)
・キノロン系抗菌薬→小児原則禁忌(関節末端の成長阻害の可能性)
〜重症マイコプラズマ肺炎について〜
・過剰な免疫応答が主と考えられているため、ステロイド治療が必要となることがある
・重症例では血清 LDH が高い傾向を示すという報告が存在する
・近年、マクロライド耐性マイコプラズマによる感染症も多く報告がある
・通常のマイコプラズマ肺炎であれば、マクロライド系薬の治療により、48 時間後には 71%の症例で解熱が得られる一方、マクロライド耐性マイコプラズマによる肺炎の場合、28%でしか解熱が得られない

TEL・FAX/078-691-7181

Eメール/doishika_kobe@yahoo.co.jp

土井歯科

〒653-0801

兵庫県神戸市長田区房王寺町5丁目4-6

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